Last Updated 2021.12.25
SXO検索体験最適化を実現するためには-2022年からのSEO対策
WEBサイトのSEO:検索エンジン最適化対策は、年々難しくなっています。SEO対策で重要なのは現在は記事の内容と被リンクです。記事の内容とはどういうことかと言うと、記事の内容が検索してきたユーザーの解答になっているか?というのが重要です。これは検索しているユーザーは、検索キーワードを元にして何か問題を解決したいと考えてWEBサイトを検索しています。その検索キーワードから検索意図を汲み取り、解答になるような記事コンテンツを用意できれば、ユーザーを満足させることができます。
次に被リンクです。被リンクは検索エンジンが登場してから、ユーザーがWEBサイトを探してコンテンツを見ることで検索行動が完結するという、現在のWEBサイトの利用方法でも同じく重要視されています。それは被リンクを獲得しているWEBサイトは情報に価値があり、ユーザーを満足させるコンテンツを掲載している可能性が高いと考えられるからです。そのため、昔はたくさんのWEBサイトを量産して上位表示させたいコンテンツへ被リンクを送る不正行為、通称ブラックハットSEOが流行した時期がありましたが、現在はGoogleのアルゴリズムがアップデートされてこういうブラックハットSEOは見破られて、検索結果から除外されてしまうようになっています。
では、SXO:検索体験最適化を実現するためにはどうしたらいいのでしょうか?答えはもう前述しているのですが、検索してきたユーザーの解答となるWEBコンテンツを用意することです。言葉で簡潔に書くとこの一言で終わってしまうのですが、検索してきたユーザーの解答となるWEBコンテンツを作るのはとても難しいことが分かると思います。何故ならば、検索キーワードからはいくつもの解答が想像できてしまうからです。では、SXO:検索体験最適化:Search Experience Optimization を具体的に行うにはどうしたらよいかを解説します。
検索体験とは何か?
SEOで2016年頃から重要視されるようになってきたSXO:検索体験最適化。この検索体験とは何か?について解説します。
検索体験とはユーザーが検索行動を始めて、検索行動が終わるまでの一連の流れを検索体験といいます。ユーザーは目的があり検索エンジンでキーワードを入力して検索します。そして、検索結果から解答になりそうなコンテンツを見つけ出して訪問先をクリックします。ユーザーはサイト内のコンテンツを閲覧します。最終的にユーザーは検索した目的を達成できたか、もしくは未達成で再び検索行動を繰り返すかという行動をとります。この一連の流れが検索体験です。
SEO対策で必要なこと
SEO対策で上位表示するために必要なことは主に3つあります。
- 内部対策
- 外部対策
- SXO
1つ目の内部対策は、サイト内に何が書いてあるかということです。つまりは、検索キーワードで検索してきたユーザーのために解答となる記事がWEBサイト内に書いてあるかということが重要です。
2つ目の外部対策は、被リンクをたくさん獲得しているかどうかです。被リンクをもらえるコンテンツはGoogleからの評価も高まります。また、実際被リンクをもらえるようなWEBサイトは記事の内容も信頼性が高く見えて、検索してきたユーザーを満足させるWEBサイトである可能性が高いと言えます。しかし、被リンクをもらう元のWEBサイトの質が低いと被リンクをもらってもその被リンクには価値がないとGoogleに判断されます。ですので、ブラックハットSEOは現在ではリスクだけ高くて有効性が低いSEO対策になります。
3つ目のSXOは2016年から年々重要度が増してきています。SXO:検索体験最適化はSEO対策でも重要な要素で、2022年のSEOはSXOなしでは語ることはできません。SXOを高めるためにはURAという要素を高める必要があります。
U:ユーザビリティ(操作性)
URAのUはユーザビリティ、操作性を意味しています。ユーザーが使いやすいインターフェースのWEBサイトならば、もし検索キーワードと少しずれてWEBサイトに訪れたとしても、サイト内を見て回って検索意図の解答となるコンテンツを探して閲覧してくれるかもしれません。そうなれば、ユーザーはそのWEBサイトに満足してもらうことができ、Googleからの評価も高まります。WEBサイトのデザインの話になりますが、回遊のしやすいWEBデザインがSXOで有利になると言えます。検索エンジンの進化でWEBサイト内の1ページのみに焦点が当たりがちですが、サイトを訪れてくれたユーザーを回遊させるためのWEBデザインもSXOやSEOにも効果があるということです。
R:レリバンス(適合性)
Rはレリバンス、適合性を意味しています。ユーザーが知りたいことがあり、検索行動を始めたとします。ユーザーは複数のキーワードで解答となるWEBサイトを検索します。この時検索のキーワードと解答となる記事内容を掲載したWEBコンテンツがマッチしたらユーザーは満足する可能性が高くなります。これがR:レリバンス(適合性)です。適合性を高めるためには、いかにして複数のキーワードから解答となる記事内容を想像して掲載するかということが大切になります。
A:オーソリティ(権威性)
最後のAはオーソリティ、権威性を意味しています。権威性とはそのWEBサイトのコンテンツを書いているのがその道の第一人者であったり、権威性が高いWEBサイトからの被リンクを獲得しているなどがあります。権威性を高めるには具体的にはどうしたらいいのでしょうか。権威性を高めるには、現在のところこれといった方法論がないのが実情です。それはその道の第一人者が.comや.netドメインでWEBサイトを運営しているとしたらGoogleはどうやってそのWEBサイトを権威のあるWEBサイトと判断するのでしょう。検索アルゴリズムが日々アップデートされている現在でも、この権威性だけはある要素を判断基準にするしかないと言われています。
それはドメインと被リンクです。ドメインは例えば取得するのに法人格が必要な.co.jpであったり、.ne.jpのドメインで情報を発信していたらGoogleのアルゴリズムはどう判断するでしょうか。.co.jpや.ne.jpドメインだから.comや.netの汎用ドメインよりはWEBコンテンツに信頼を置いても問題ないかなと判断するかもしれません。
もう一つの被リンクは、昔からSEOで重要視されてきたものです。被リンクを多くもらっているWEBサイト=多くのWEBサイトから役に立つサイトとして認知されていると判断されて、Googleも高い評価をします。最近ではTwitterなどのSNSで拡散された記事も権威性を高める効果があると言われています。しかし、TwitterなどのSNSでの拡散は炎上案件の場合もありますので、一概に権威性が高まるというわけではないので注意が必要です。
誰でもできるSXO対策
ここからは誰でもできるSXO対策を挙げていきたいと思います。
この具体的な施策は、簡単なもので必須と言ってもいいレベルの施策です。
WEBサイトのSSL化
これはGoogleが2016年ごろから推進してきた施策で、WEBサイトの閲覧を安全にするためWEBサイト全体をSSL(暗号化)化するというものです。あなたのWEBサイトのURLがhttps://となっていれば、SSL化できています。逆にhttp://になっていると最新のGoogle Chromeブラウザでは警告が出ると思います。最近のレンタルサーバーでは無料でSSL化するというオプションがありますので、今現在あなたのWEBサイトがSSL化されていないならばすぐにSSL化しましょう。WEBサイトのSSL化はSXOを高めるだけではなく、SEOでも効果があります。SSL化されているWEBサイトは検索順位でも優遇されます。これはGoogleも公表しています。
ページ表示速度を速くする
ページ表示速度というのは、SXOやSEOに大きく影響する要素です。ページ表示速度が3秒を超えるとそのページの離脱率が急激に跳ね上がるというデータが海外で発表されました。そのため、WEBサイトのページ表示速度は3秒未満の処理速度が速いサーバーが必要になります。このページ表示速度による検索結果への影響はGoogleも公表していて、ページ表示速度が速ければ検索結果が優遇されます。そのため、日本のレンタルサーバーはサーバースペックが高速であることを謳い文句にしてページ表示速度が速い、WordPressサイトでも表示がサクサクなど色々な謳い文句で自社のレンタルサーバーを宣伝しています。
WordPressサイトをページ表示速度を速くするためには、レンタルサーバーを処理速度が速いサーバーに移行する、キャッシュ系プラグインを使用するという方法があります。レンタルサーバーを移行するにはWordPressサイトをまるごと移行させる必要があるのと、レンタルサーバーを新しく借りるコストが発生します。キャッシュ系プラグインはページ表示は速くなりますが、コンテンツを更新した時に表のページに反映されるまでにタイムラグが発生するというデメリットがあります。長期的な視点で見るとレンタルサーバーを移行する方法のほうが、コストはかかりますが安定してページ表示速度を上げることができます。
また、WEBサイト内で使用している画像の容量というのも、WEBページを表示するのに大きく影響します。画像はサイズ・容量に気をつけて適切なサイズ・容量にリサイズしてアップロードするのがおすすめです。もし画像のレタッチソフトを使うのが苦手という方は、プラグインを使用して画像サイズを圧縮するという方法もあります。ここでは詳しくは取り上げませんが、画像リサイズ系プラグインを導入することで、画像容量を抑えることができるようになります。
導線設計
導線設計とは前述したURAのU:ユーザビリティの向上です。ユーザビリティの向上はWEBデザインに関係してくるので、WordPressで言うとテーマの選択ということになります。検索エンジンが高性能になった結果、WEBサイトのコンテンツは1つ1つのコンテンツが切り取られるようにユーザーに使用されるようになりましたが、WEBサイトのデザインが優れていてユーザビリティが優れていると、ユーザーが探している記事に少ないクリック数でたどり着けるようになります。理想はトップページからどの記事コンテンツへも3クリックでたどり着けるようなWEBデザインです。WEBの世界では3クリックルールというものがあります。諸説ありますが、この3クリックで目的とするWEBページにたどり着けるというのは、ユーザビリティを考えても合理的だと思います。
検索意図を満たすコンテンツ
検索意図を満たすコンテンツを用意することが大切です。これはSEOの観点からも重要ですが、SXOにおいても重要です。今のSEOの考え方では、検索意図を網羅的に記事内に盛り込むということが重要になってきます。例えばこの記事を見て満足してもらえるユーザーとは、SEO・SXOとは何か・SXOの方法といったキーワードを想定して、SXOを高めるためにはどうしたらいいのか?といった内容を網羅的に記事内に盛り込む必要があります。この記事がSXOとは何か?SXOを高める具体的な方法について正しく記事を書くことができていれば、ユーザーは満足してもらえてGoogleからも価値のあるコンテンツであると評価してもらうことができます。
多くのブログが、SEOとは?SXOとは何かいったビッグキーワードについての記事を書いていて、上位表示させようとしています。しかし、こういうビッグキーワードというのはそもそも検索意図がたくさんあって、その検索意図についての解答も多くなるので、1記事内に網羅的に書くのは大変です。ですので、複合キーワードでもう少しテーマを絞った内容で記事を書くことが重要です。複合キーワードでテーマを絞っても6000字や7000字を超えるような内容になるようでしたら、その記事はターゲットにするキーワードが大きいことを意味しているかもしれません。もう少し複合キーワードを追加するか、内容を深堀りして濃い内容にするか、記事を分割してターゲットにする複合キーワードも分割するなど対応方法はいくつかあります。
最終的に読者満足度を満足させることが、SEOやSXOでは重要なので網羅的に記事を書かなければいけないからとあれもこれもと盛り込むと、その記事でユーザーに伝えたいことがぼやけてしまいます。そんな時はテーマを絞って時には記事を分割するなどの施策をすることも重要です。
読みやすい記事を書く
最後は読みやすい記事を書くことです。当然ですが、読みにくい記事は読者は読みません。読みやすい記事というのは色々書き方がありますので、WEBライティング系の本などを読んで勉強してほしいのですが、WEBデザインの領域の話にもなります。もしも、ユーザーの検索意図にマッチしたコンテンツを掲載しているWEBサイトがあったとして、フォントやフォントの色が読みづらかったらどうでしょう。きっとユーザーは記事の冒頭を読んで読みづらいと感じてすぐに離脱してしまうかもしれません。フォントやフォントの色はWEBデザインの一つの要素ですが、デザインに寄せすぎていて読みやすさを考慮していないと結局は、そのブログは読まれないブログでGoogleからも価値の無いブログと判断されてしまうかもしれません。
ユーザーの離脱率を下げるために
SEOにおいて、ユーザーがどんな理由であれすぐに離脱してしまうのはマイナスです。読者が読みにくい記事を書いていたり、ページ表示速度が遅かったり理由はそれぞれありますが、ユーザーがそのWEBサイトに不満を持ってすぐに離脱してしまうようでは、検索結果で上位表示はできません。ユーザーがすぐに離脱してしまう理由を探す必要があります。
それはスマートフォンで一度自分のWEBサイトを見てみることです。現在のユーザーの検索行動は約8割がスマートフォンからの検索流入です。スマートフォンで自分のWEBサイトの記事を表示してみて、読みづらいようでしたらリライトするか、フォント色を濃くしてみる、フォントサイズを変更してみるなどの施策を実施してみましょう。